乙未の性格
乙は陰の木で、細い茎をしならせながら伸びる草花にたとえられます。その乙が座る未は陰の土で、季節でいえば夏の終わり、強い日差しで乾いた大地にあたります。木が土に根を張って養分を得る関係(木剋土)にあるため、乙未は「乾いた夏の大地に、しなやかに根を伸ばして生きる野の草」の姿をしています。水の豊かな場所に咲く花とは違い、厳しい環境でもたくましく根づく強さを内に秘めた日柱です。
生まれた日の干支を上と下に分けたとき、乙未の乙は日干(にっかん。本人を表す字)、未は日支(にっし。日干が根を下ろす大地)にあたります。未の中には、蔵干(ぞうかん。下の字の中に含まれる要素)として丁・乙・己の三つが収まっています。日干の乙を基準にすると、余気(よき。季節の名残の気)の丁は食神(しょくじん。楽しむ力や穏やかな表現を表す星)、中気(ちゅうき。前後をつなぐ気)の乙は比肩(ひけん。自立心や自分らしさを貫く力を表す星)、本気(ほんき。その支の主となる気)の己は偏財(へんざい。人を喜ばせる気配りや、物を動かす機転を表す星)です。中心にある偏財から、乙未の人は身近な人の気持ちをよく察し、場を和ませる気配りに長けています。
自座の十二運(じゅうにうん。日干の勢いを、人の一生の流れに重ねた十二段階)は養です。養は、周りに見守られながら育つ幼い時期を表し、素直さや、人から自然に手を差し伸べてもらえる愛されやすさを示します。乙未の人は、年齢を重ねても素直な心を失わず、困ったときには周りから助けてもらえることが多いでしょう。
天干(てんかん。干支の上の字)の乙と地支(ちし。干支の下の字)の未は、陰陽の分類ではそろって陰になります。前に出て主張するより、周りの様子を見ながら自分の居場所を見つけていくタイプで、穏やかでやわらかい印象を与えます。
ただ、そのやわらかさの奥には、中気の比肩が示す粘り強い芯があります。乾いた土地でも根を伸ばす草のように、簡単にはあきらめず、自分の大切にしていることは時間をかけてでも守り抜きます。周りが思っている以上に、乙未の人は打たれ強いのです。
余気の食神は、日々の暮らしを楽しむ力として表れます。おいしいものを味わう、季節の花を飾るといった小さな楽しみを大切にし、それを周りの人とも分かち合おうとします。
乙未の恋愛
恋愛での乙未の人は、素直に甘えたり頼ったりできる、かわいげのあるタイプです。養の性質から、相手に守られることに安心感を覚え、一緒にいると心がほどけるような関係を望みます。
偏財の気配りは、恋愛では相手を楽しませる工夫として表れます。相手の好きなことを覚えて一緒に楽しんだり、ちょっとしたサプライズを用意したりと、関係を明るく保とうとします。
気をつけたいのは、相手に頼りすぎて、自分の考えを後回しにしてしまうことです。比肩の芯の強さを恋愛でも生かし、自分の希望もきちんと伝えていくと、守られるだけでない、対等で安心できる関係が長く続きます。
乙未の仕事
仕事では、人と関わりながら身近な人を喜ばせる分野で力を発揮します。偏財の気配りと食神の明るさから、接客や販売、飲食やサービス業、教育や保育などに向いています。
養の性質は、職場で先輩や上司にかわいがられる力として生きてきます。素直に教えを受け、吸収したことを着実に身につけていくので、若いうちから成長が早いタイプです。
比肩の粘り強さは、地道な努力が必要な仕事でも力を発揮します。目立たない作業でもこつこつと続けられるので、長く任せられる人として信頼されるでしょう。
課題は、周りに合わせるあまり、自分の意見を言わずに我慢してしまうことです。小さなことから自分の考えを口にする練習をすると、乙未の人の素直さと粘り強さは、より大きな仕事を任される力へと育っていきます。